PRISM — P · キャリアビジョン
10年後の自分が描けないときの、キャリアビジョンの作り方
ANSWERキャリアビジョンが描けないのは、職業名で未来を考えようとしているからかもしれません。職業の中身そのものが数年で書き換わる環境では、職業名は足場になりません。代わりに「どんな問題を解いていたいか」で描くと、業界が変わっても持ち運べる軸になります。
1. 職業名で描くと、行き止まる
「10年後、何になっていたいか」という問いは、職業が安定していた時代の問い方です。いまは、同じ職業名の中身が5年で別物になります。
問いを変えます。「10年後、どんな問題を解いていたいか」。この形なら、業界や職種が変わっても答えが残ります。そして、いま何を身につけるべきかも決まります。
2. 3つの問いで輪郭をつくる
- 誰の、どんな困りごとに関わっていたいか。抽象的な社会課題ではなく、顔の見えるひとりで考えます。
- そのとき、自分は何をしている人か。役職ではなく、動詞で書きます。「まとめる人」「つくる人」「つなぐ人」。
- どんな時間の使い方をしていたいか。週にどれくらい働き、誰と過ごしているか。
3つ書けたら、それがビジョンです。かっこいい言葉にする必要はありません。
3. 時間割に落とす
輪郭ができたら、10年後の平日の1日を時間割で書いてみてください。起床から就寝まで、時間の流れに沿って書きます。役職や年収ではなく、時間の使い方を書くのがコツです。
ここで多くの人が「これは今の延長線上にない」と気づきます。それが最大の収穫です。
4. 3か月ごとに書き直す
ビジョンは決めるものではなく、更新するものです。3か月に一度、前回を見ずに書き直し、あとで比べます。変わっていれば方向が定まってきた証拠、変わっていなければ本物だということです。
描けない時期があっても構いません。未来を思い描くには、ある程度の心の余裕が必要です。余裕がないときは、足元を整えるほうが先です。
よくある質問
やりたいことが見つかりません。
「やりたいこと」より「関わりたい困りごと」から探すほうが見つかりやすいことがあります。人の困りごとには、自分の関心が映ります。
ビジョンは1つに絞るべきですか?
絞らなくて構いません。むしろ2〜3の可能性を並行して持っておくほうが、状況が変わったときに動けます。
会社にビジョンを聞かれて困ります。
組織の期待に合わせた答えと、自分のための答えは分けて持っておくのが現実的です。
出典・参考文献
- Kellerman, G. R., & Seligman, M. E. P. (2023). Tomorrowmind. Atria Books.
- 日本語版『これからの生き方 揺らぐ世界で何度でも立ち直る力』(徳吉陽河 監訳・解説)
- 徳吉陽河(2023). ポジティブ大全. 総合法令出版
- ※ 本記事は自己理解のための情報であり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。