PRISM — I : Innovation
イノベーションとは?創造性を高める方法をわかりやすく解説
1. 創造性は才能ではなく習慣である
創造性という言葉は、しばしば一部の人だけが持つ資質として語られます。しかし研究が示してきたのは、もっと地味な事実です。創造的な発想の多くは、無から生まれるのではなく、既存の要素の新しい組み合わせから生まれています。
つまり、差がつくのは「思いつく能力」ではなく「持っている素材の幅」です。直接関係のない分野に触れる機会が多い人ほど、組み合わせの候補が増え、結果として独創的な解が出やすくなります。
2. AIが普及した環境で、人間に残るもの
生成AIは、既存のパターンから答えをつくることが得意です。だからこそ、人間の側に残る仕事は「答えを出すこと」から「問いを立てること」へ移っていきます。
何が問題なのかを定義する。誰のために解くのかを決める。どこまでを成功とするかを引く。この部分は、状況の意味を理解している人にしかできません。イノベーションの力は、この上流に立つための足場になります。
3. 創造性を高める方法
① 遠い素材を仕入れる
週に一度、自分の仕事と何の関係もない分野の記事や作品にふれ、「これを自分の場面に置きかえると何になるか」と一行だけ書きます。素材は、使える形にしておかないと使えません。
② 完成させる前に人に見せる
頭のなかで完成させようとすると、たいてい形になりません。粗くてもいいので早く出すと、自分では見えていなかった穴と可能性の両方が現れます。
③ 「いつも通り」に気づいたら、もう一案だけ出す
採用しなくても構いません。選択肢が2つある状態をつくること自体に意味があります。
④ 失っても痛くない実験を1つ持つ
仕事の本筋ではないところに、試していい余白を用意しておくと、心理的な負担なく発想を伸ばせます。
4. 新しさより、続けることが難しい
創造性の高い人がつまずきやすいのは、思いつく段階ではなく、育てる段階です。新しさに惹かれるあまり、続けることの価値を軽く見てしまう。多くのアイデアは、悪かったから消えたのではなく、育てられなかったから消えていきます。
育てる時間も、創造の一部です。ひとつのアイデアを3か月持ち続けられるかどうかが、実際には大きな差になります。
本書ではどう説明されているか
『これからの生き方』では、第9章「すべての人が創造性を発揮する時代」でこのテーマを扱っています。創造性を一部の才能ある人のものとせず、誰もが発揮しうる働きとして位置づけている点が特徴です。
よくある質問
創造性は生まれつきのものですか?
アイデアが出ないときはどうすればいいですか?
AIを使うと、創造性は下がりませんか?
出典・参考文献
- Kellerman, G. R., & Seligman, M. E. P. (2023). Tomorrowmind. Atria Books.
- 日本語版『これからの生き方 揺らぐ世界で何度でも立ち直る力』(徳吉陽河 監訳・解説)
- 徳吉陽河(2023). ポジティブ大全. 総合法令出版
- コーチング心理学ガイドブック. 北大路書房
- ※ 本記事は自己理解のための情報であり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。