Practice — 1 WEEK · Social Support
初対面で信頼を立ち上げる3つの質問
ANSWER会話の時間を増やすのではなく、深さを一段上げるための3つの質問です。1週間、初めて話す相手に対してこの3つのうちどれか1つを使ってみてください。ラピッド・ラポール(迅速な信頼関係づくり)は、社交性ではなく技術として身につけられます。
1. 雑談を長くしても、信頼は育たない
関係を築こうとして、天気や趣味の話を長く続けても、距離はあまり縮まりません。情報の量が増えているだけで、深さが変わっていないからです。
信頼が立ち上がるのは、相手が「この人は自分の状況を分かろうとしている」と感じたときです。そのために必要なのは、時間ではなく質問の種類です。
2. 3つの質問
① 「どうしてそう思ったのですか」
事実ではなく背景を聞く質問です。「何をしているか」は名刺でわかりますが、「なぜそうしたか」はその人にしか答えられません。答えた瞬間、会話は情報交換から対話に変わります。
② 「いま、いちばん時間を取られていることは何ですか」
相手のいまの現実に触れる質問です。「お仕事は順調ですか」より具体的で、答えやすく、しかも相手の関心の中心が出てきます。
③ 「そこはどのあたりが大変なんですか」
②の答えを受けて使います。困りごとを共有できると、関係は一気に近くなります。解決しようとしなくて構いません。聞くだけで十分です。
3. 先に、少しだけ開示する
質問だけを続けると尋問になります。相手に話してほしいことは、自分が先に少しだけ話してください。
深い告白は不要です。「実は自分もこれが苦手で」くらいの一言で、相手の口は開きやすくなります。開示の大きさをそろえるのがコツで、こちらが軽く出せば、相手も軽く返せます。
4. 1週間の使い方
- 1〜2日目:①を1回だけ使う。誰でも構いません。
- 3〜4日目:②を使い、返ってきた答えをメモする。
- 5日目:②のあとに③をつなげてみる。
- 週末:どの質問のとき、相手の話し方が変わったかを振り返る。
オンライン会議でも同じように使えます。むしろ雑談が生まれにくいぶん、効果を実感しやすいことがあります。
よくある質問
人見知りでもできますか?
できます。話す量を増やす方法ではなく、聞き方を変える方法なので、むしろ聞き役が得意な人に向いています。
失礼になりませんか?
③は関係ができる前に使うと踏み込みすぎることがあります。②の答えを受けてから使うと自然です。
オンラインでも有効ですか?
有効です。偶然の雑談が起きないぶん、意図的な質問の効果が相対的に大きくなります。
出典・参考文献
- Kellerman, G. R., & Seligman, M. E. P. (2023). Tomorrowmind. Atria Books.
- 日本語版『これからの生き方 揺らぐ世界で何度でも立ち直る力』(徳吉陽河 監訳・解説)
- 徳吉陽河(2023). ポジティブ大全. 総合法令出版
- ※ 本記事は自己理解のための情報であり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。