これからの生き方TOMORROWMIND JAPAN PRISM診断を受ける

ホームコラム / リモートワークで失われたもの、取り戻せるもの

Column — これからの人間関係

リモートワークで失われたもの、取り戻せるもの

執筆:これからの生き方 編集部 監修:徳吉陽河(『これからの生き方』監訳・解説) 最終更新:2026年8月28日
ANSWERリモートワークで減ったのは会話の量ではなく、偶然の接触です。用件のある会話は残り、用件のない接触だけが消えました。ところが信頼の多くは、この用件のない部分で育っていました。取り戻すには、偶然を設計し直す必要があります。

この記事でわかること

  1. 1. 消えたのは「ついで」の時間
  2. 2. 新しく入った人が、いちばん影響を受ける
  3. 3. 偶然を、意図的につくる
  4. 4. 深さは、時間ではなく質問で決まる
  5. よくある質問
  6. 出典・参考文献

1. 消えたのは「ついで」の時間

オフィスにいた頃、私たちは意識せずに大量の情報を受け取っていました。誰が忙しそうか、誰と誰が話しているか、あの案件がどうなっているか。会議で共有されたわけではないのに、なんとなく知っていた。

リモートでは、この層がまるごと消えます。残るのは、予定を立てて行う会話だけです。効率は上がりますが、関係の温度は上がりにくくなります。

2. 新しく入った人が、いちばん影響を受ける

すでに関係のある人同士は、蓄積があるので当面は保ちます。困るのは、新しく入った人です。頼れる相手を偶然見つける機会がないため、孤立が長引きます。

変化の多い環境では、チームの入れ替わりも頻繁に起きます。つまりこの問題は、一時的なものではなく、常に誰かに起きている状態になります。

→ 職場で孤独を感じるときは

3. 偶然を、意図的につくる

どれも小さな仕組みですが、偶然は放っておくと戻ってきません。設計しないと、消えたままになります。

4. 深さは、時間ではなく質問で決まる

関係を築こうとして会話の量を増やしても、距離はあまり縮まりません。効くのは質問の種類です。「何をしているか」ではなく「なぜそうしたか」を聞くと、その人にしか答えられない話が出てきます。

オンラインでは雑談が自然発生しないぶん、意図的な質問の効果が相対的に大きくなります。

→ 実践:初対面で信頼を立ち上げる3つの質問

よくある質問

出社に戻せば解決しますか?
偶然の接触は戻りますが、通勤時間や柔軟性は失われます。どちらか一方ではなく、リモートでも偶然が起きる設計を足すほうが現実的です。
雑談が苦手です。
雑談を長くする必要はありません。相手の話に一段深い質問を1つ返すだけで、関係の質は変わります。
チームに何を提案すればいいですか?
会議の冒頭3分を近況にあてる、という提案がもっとも通りやすく、効果も出やすい形です。

出典・参考文献

関連する記事