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対人援助職の「これからの生き方」 ─ 支える側が消耗しないために

執筆:これからの生き方 編集部 監修:徳吉陽河(『これからの生き方』監訳・解説) 最終更新:2026年8月28日
ANSWER医療、看護、介護、教育、相談支援。人を支える仕事には、他の職種にはない消耗の構造があります。感情を使う量が多く、成果が見えにくく、断りにくい。この3つが重なると、本人の意欲とは無関係に燃え尽きが起こります。対処は個人の心構えではなく、構造の側にあります。

この記事でわかること

  1. 1. 支える仕事に特有の3つの負荷
  2. 2. マタリングが見えにくい職種である
  3. 3. 記録が、いちばん効く
  4. 4. チームで支える
  5. よくある質問
  6. 出典・参考文献

1. 支える仕事に特有の3つの負荷

負荷内容
感情の消費相手の状態に合わせて自分の感情を調整し続ける。目に見えない作業だが、確実に消耗する。
成果の見えにくさ回復や成長には時間がかかり、しかも本人の力によるところが大きい。貢献が返ってきにくい。
断りにくさ目の前に困っている人がいると、断ることが罪悪感につながる。結果として量が制御できない。

この3つが重なると、責任感の強い人ほど早く消耗します。燃え尽きが「熱心な人」に起こりやすいのは、このためです。

2. マタリングが見えにくい職種である

意外に思われるかもしれませんが、対人援助職はマタリングが下がりやすい職種です。誰の役に立っているかは明らかなのに、それが本人に返ってくる経路が細いからです。

感謝されることはあっても、うまくいかなかった場面のほうが記憶に残ります。また、支援がうまくいったときほど、相手は自分の力で回復したと感じるものです。これは支援として正しい姿ですが、支える側の手応えは薄くなります。

→ 組織におけるマタリング(重要感)尺度で確かめる

3. 記録が、いちばん効く

この職種でもっとも効果が大きいのは、届いた場面を記録することです。一日の終わりに、自分の関わりが誰かに届いた場面を1つだけ書く。小さくて構いません。

記憶に頼ると、うまくいかなかった場面ばかりが残ります。記録は、この偏りを修正する装置になります。数か月続けると、読み返すこと自体が回復の手段になります。

4. チームで支える

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一般社団法人ポジティブ心理カウンセラー協会では、職種別に本書の活用を解説した記事を公開しています。

→ 医療・看護・医療従事者におすすめする理由とメリット
→ 心理職・心理カウンセラーの「これからの生き方」・「役割」とは?

よくある質問

燃え尽きは自分が弱いからですか?
違います。燃え尽きは、長く強い負荷に耐え続けた人に起こります。熱心さの結果であって、弱さの結果ではありません。
感情を切り離したほうがいいですか?
切り離すと、支援の質そのものが下がります。目指すのは切り離すことではなく、回復する時間を確保することです。
職場を変えるべきでしょうか?
構造に原因がある場合は有効です。ただし消耗しきった状態での判断は視野が狭くなりやすいので、可能なら休んでから決めるほうが安全です。

出典・参考文献

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